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交通事故の被害者に成年後見人が選任された場合の後見費用

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はじめに

交通事故の被害に遭われた方の中には自身の意思が表明できなくなるほど重体になられる方もいらっしゃいます。そして、このような場合の多くは脳に損傷がある場合です。植物状態や意識不明の場合だけでなく、脳に障害を負い、判断能力が不十分となることもあります。このような状況になった場合には、ご自身では、示談をしていいのか、裁判をするのか等適切な判断をすることができなくなります。

そのため、このような被害者には、成年後見人が選任されることになります。

成年後見人とは

成年後見人とは、本人の判断能力が不十分な状況になった場合、家庭裁判所から選任される本人の身上監護や財産管理を本人に代わって行う代理人のことをいいます。例えば、本人の入院の際には、本人のために病院と診療契約を結んだり、施設への入所が必要となった場合には、施設を探し、施設と入所契約をしたりします。多くは、認知症の高齢者や障がい者のために選任されることになります。成年後見人は、本人の親族や弁護士、社会福祉士等の専門職が選任されることになります。

成年後見人にかかる諸費用

成年後見人にかかる費用としては、大きく次の3つのものが考えられます。

①選任にかかる費用
本人の判断能力が不十分になった場合において、当然に成年後見人が選任されるわけではありません。親族等が家庭裁判所に対して、成年後見人選任の申立をしなければなりません。通常費用としては、2万円から10万円程度です。
家庭裁判所は、親族等からの申立があって、初めて成年後見人を選任することができるのです。

②弁護士に申立を依頼した場合の弁護士報酬
成年後見人選任の申立を家庭裁判所に行うためには、必要な書類を準備しなければなりません。
しかし、親族は成年後見人の申立に慣れていることは稀であり、家庭裁判所とのやり取りが初めてであることがほとんどです。また、役所等から書類を取り寄せる必要があるため、お仕事をされている場合には時間を取れず、書類を集めることができないこともあります。
そのため、成年後見人選任の申立を弁護士に依頼することが多くあります。

そして、弁護士に依頼した場合、10万円から30万円の弁護士費用がかかることになります。

③後見人報酬
成年後見人は、本人のために本人に代わって様々な業務をします。親族であれば、格別、弁護士、社会福祉士等の専門職が成年後見人となった場合には、専門的な業務も行うことになります。
そのため、成年後見人には報酬が発生します。この成年後見人の報酬は、家庭裁判所が定めることになります。毎月発生する報酬と、特別な仕事をした場合の報酬の2通りあり、成年後見人が行った仕事内容を見て、家庭裁判所が金額を決定します。

このうち、毎月発生する報酬額の目安は、東京家庭裁判所により示されており、月額2万円が基準とされています。詳しくは、「成年後見人等の報酬額のめやす」をご覧ください。

諸費用の請求が認められるのか

成年後見人の選任には、以上の費用がかかるとして、これを加害者又は保険会社に請求できるでしょうか。

①選任にかかる費用
成年後見人選任の申立のためには、裁判所に収入印紙や切手を支払わなければなりません。また、住民票や戸籍、登記されていないことの証明等公的な書類も提出しなければなりません。これらの費用は高額ではありませんが、合計2万円程度必要になります。
また、家庭裁判所が、本人の判断能力を慎重に判断したいと考えた場合には、医師に鑑定をお願いすることになります。その場合鑑定費用として5万円から10万円程度必要になります。
これらの選任にかかる費用は、交通事故の被害に遭わなければ不要だったものです。

したがって、選任にかかる費用は、加害者又は保険会社に請求することができます。

②弁護士に申立を依頼した場合の弁護士報酬
ご事情があり、弁護士に申立を依頼した場合には弁護士報酬が必要になります。
しかし、全ての方が弁護士に依頼をするわけではなく、親族がご自身で申立をする場合も多くあります。

そのため、交通事故の被害に遭ったことにより、避けることができなかった出費とまでは考えられていません。
したがって、仮に弁護士に成年後見の申立を依頼した場合でも、弁護士報酬は、加害者又は保険会社に請求することができません。

③後見人報酬
後見人の報酬は、成年後見人が選任された以上必ず発生するものです。成年後見人が弁護士等ではなく、親族である場合にも報酬は発生します。
したがって、毎月2万円程度の後見人報酬は加害者又は保険会社に請求することができます。

ただし、成年後見人は、本人の判断能力が回復するか、お亡くなりになると、そこで職務が終了となります。そのため、将来発生する後見人報酬をどこまで請求できるかという問題が出てきます。

一般的には、本人の判断能力が回復することは望めないことが多いことから、平均寿命までの期間の後見人報酬の請求を認めるべきであるとされています。
また、成年後見人は、交通事故の示談や裁判をすることになりますが、賠償金が支払われた場合、特別な仕事をしたとして、毎月発生する報酬以外に追加の報酬が支払われることになります。この報酬額は、賠償金の金額や示談するまでの仕事量等を見て、家庭裁判所が都度判断することになり、事前に予想することは難しいです。

しかし、これまで行われた裁判で、裁判官が概算して、この追加の報酬についても請求を認めているものもあります。

最後に

被害者の方が若ければ若いほど平均寿命までの期間が長期間になりますので、その分後見人報酬も多額になります。しかし、示談をしてしまった後には、一切の後見人報酬を請求することはできませんので、請求漏れがないように注意が必要です。

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